OJIGI BOOKSおすすめ書籍29選【にくの日】【ブックカバー展】〜その2〜
毎月29日になんかやろうというもんやりした【にくの日企画】
今回は約300人のブックカバー展参加に合わせて、
架空書店OJIGI BOOKSのおすすめの29冊を3回に分けて紹介させて頂きます!
独断と偏見に満ちた全く役に立たない感想文ですが、少しでも本に興味をもっていただけたら幸いです。
・。+・゜★・。・☆・。本の画像からamazonの商品ページに飛ぶことができます+・゜・。・゜★・+。・.
△▲アルジャーノンに花束を / ダニエル・キイス△▲△▲△▲△▲△▲
パン屋で働くチャーリー・ゴードンは、幼児並みの知性しかなく他の従業員にからかわれていました。しかし大学の研究の一環で、頭の良くなる手術を受けることになります。
チャーリーの書く日記形式の本書は、最初は誤字脱字だらけですがそれもチャーリーが頭が良くなっていくことで文体がどんどん変わっていきます。
自身の頭をよくしたい・または自分の子供の頭を良くしたいと思うことは、多々あると思うのですが、賢いこと、知ることが幸せとは限りません。考えさせられる本です。
アルジャーノンは、チャーリーと同じ手術を受けたネズミの名です。
小学生の頃、親にねだって買ってもらって夢中で読みました。そして一生懸命読んだ小説の最後がこんなに悲しいなんて、と大泣きしました。
伊坂幸太郎というと「ラッシュライフ」や「ゴールデンスランバー」など伏線に次ぐ伏線と、鮮やかに回収されていくフラグのめまぐるしい作品が人気ですが、本書はそのような雰囲気も持ちつつ家族愛にテーマが置かれた作品です。
母親がレイプされてできた弟の春。春と、兄の泉は連続して起こる放火現場のあとにグラフィティアートが残されていることに気がつき、その事件を追うというストーリー。
重たい内容に思えますが、伊坂流の「罪と罰」の表し方はライトでそして何より爽やか。お父さんにホロッと来ます。
本書が好きな人には「終末のフール」もおすすめです。
千原ジュニアの自伝です。ひきこもって学校に行かず、パジャマで過ごした14歳の頃。
ひきこもりというと逃げているようなイメージですが、逆に自己と向き合い、対峙し葛藤している様子にうぅ〜と歯を噛みしめ拳を握りしめてしまう気持ちです。
あと散々アホアホ言ってるセイジお兄ちゃんがかっさらうようにジュニアさんを外に向かわせる所が兄弟愛感じて最高です。(私はブラコンなので兄弟・兄妹モノに弱いです。)
まるでこんな風に自分も渦巻いていた時期にかえってしまい読後少しぐるぐるしていまうのですが、なぜかまた読んでしまう不思議な本。
砂嵐、私も観てたな〜
森見登美彦と言えば「四畳半神話大系」「夜は短し歩けよ乙女」と
うだつの上がらない青年と、天然独特な女の子を取り囲む不思議な人々のおもしろおかしなお話が多くこの作品も例に漏れず森見節満載のドタバタストーリーなのですが、
さいごになるほど恋文の技術!と思わせる展開が見事です。
その1で紹介した「パンドラの匣」に近いものがあります。
森見好きの皆様が本書をベスト1にあげることも多い本書、はじめての森見登美彦作品として入りやすく、また四畳半や乙女を読んで気になっている人には尚更おすすめです。
パン屋で働くチャーリー・ゴードンは、幼児並みの知性しかなく他の従業員にからかわれていました。しかし大学の研究の一環で、頭の良くなる手術を受けることになります。
チャーリーの書く日記形式の本書は、最初は誤字脱字だらけですがそれもチャーリーが頭が良くなっていくことで文体がどんどん変わっていきます。
自身の頭をよくしたい・または自分の子供の頭を良くしたいと思うことは、多々あると思うのですが、賢いこと、知ることが幸せとは限りません。考えさせられる本です。
アルジャーノンは、チャーリーと同じ手術を受けたネズミの名です。
小学生の頃、親にねだって買ってもらって夢中で読みました。そして一生懸命読んだ小説の最後がこんなに悲しいなんて、と大泣きしました。
△▲重力ピエロ / 伊坂幸太郎△▲△▲△▲△▲△▲
伊坂幸太郎というと「ラッシュライフ」や「ゴールデンスランバー」など伏線に次ぐ伏線と、鮮やかに回収されていくフラグのめまぐるしい作品が人気ですが、本書はそのような雰囲気も持ちつつ家族愛にテーマが置かれた作品です。
母親がレイプされてできた弟の春。春と、兄の泉は連続して起こる放火現場のあとにグラフィティアートが残されていることに気がつき、その事件を追うというストーリー。
重たい内容に思えますが、伊坂流の「罪と罰」の表し方はライトでそして何より爽やか。お父さんにホロッと来ます。
本書が好きな人には「終末のフール」もおすすめです。
△▲14歳 / 千原ジュニア△▲△▲△▲△▲△▲
千原ジュニアの自伝です。ひきこもって学校に行かず、パジャマで過ごした14歳の頃。
ひきこもりというと逃げているようなイメージですが、逆に自己と向き合い、対峙し葛藤している様子にうぅ〜と歯を噛みしめ拳を握りしめてしまう気持ちです。
あと散々アホアホ言ってるセイジお兄ちゃんがかっさらうようにジュニアさんを外に向かわせる所が兄弟愛感じて最高です。(私はブラコンなので兄弟・兄妹モノに弱いです。)
まるでこんな風に自分も渦巻いていた時期にかえってしまい読後少しぐるぐるしていまうのですが、なぜかまた読んでしまう不思議な本。
砂嵐、私も観てたな〜
△▲恋文の技術 / 森見登美彦△▲△▲△▲△▲△▲
森見登美彦と言えば「四畳半神話大系」「夜は短し歩けよ乙女」と
うだつの上がらない青年と、天然独特な女の子を取り囲む不思議な人々のおもしろおかしなお話が多くこの作品も例に漏れず森見節満載のドタバタストーリーなのですが、
さいごになるほど恋文の技術!と思わせる展開が見事です。
その1で紹介した「パンドラの匣」に近いものがあります。
森見好きの皆様が本書をベスト1にあげることも多い本書、はじめての森見登美彦作品として入りやすく、また四畳半や乙女を読んで気になっている人には尚更おすすめです。
△▲ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを / カート・ヴォネガット・ジュニア△▲△▲△▲△▲△▲
SFの巨匠カート・ヴォガネット・ジュニアの作品。
「タイタンの妖女」「スローターハウス5」と時空を駆け巡る壮大な展開が多い作者ですが、
本書は簡単に言うと『めっちゃお金持ちが貧しい人に献身的にほいほいお金をあげちゃう話』です。
時空を越えたり宇宙に行ったりトラルファマドール星人が出てきたりしないので、SFを期待して読むと物足りないかもしれません。
大富豪のローズウォーターは「ローズウォーター財団」を立ち上げ、電話をかけてくる貧乏人に
「なにかお力になれることは?」と言いながら、ひょいひょいお金をあげてしまいます。
政治家である父はそんな息子を憂い、妻はそんな夫を尊く思いながらもついていけずに倒れてしまいます。
キチガイと思われながらも圧倒的な親切を配り続けるローズウォーターさん、
まったりとした展開に「う〜ん」と読み進めていましたが最後の最後、ほんの数ページラストの逆転の逆転は読んだ瞬間ブワっと泣いてしまいました。
恋人と大喧嘩の末、ODをしてしまった主人公は閉鎖病棟に運び込まれます。
うっかり迷い込んでしまったつもりの主人公と妙に歩み寄ってくる閉鎖病棟の患者達。
拒食や過食、虚言や妄想、めちゃくちゃな登場人物たちのそれぞれの描写は重たいのですが、それが少しの笑いとともに読み進められます。「異常」と「正常」ってなんでしょう。
松尾スズキ本人がメガホンを取った映画版も面白いです(が、私は本を先に読んでしまったので本の方がはちゃめちゃだけどサッパリしてて好きです。)
蒼井優ちゃんがめちゃくちゃ細いのと、情けないクドカンが良いです。
宮沢賢治は全部好きでそれはもう図書館で全集を片っ端から読んでいたのですが、
(いつか全集部屋に置きたいな・・・)
ここでは代表作で美しい銀河鉄道の夜を。
キラキラとした表現と、ジョバンニとカンパネルラの友情が本当に美しいです。
国語で習う「オツベルと象」が初体験となって「宮沢賢治ってなんか怖いしかなしい」と思ってしまう人も多々いる気がするのですが、
そんなことはありません。確かに怖いかもしれませんが怖い話はもっと怖く残酷で、しかし儚げで美しいのです。
宮沢賢治の小説は青空文庫でも読むことができます。短いものも多いので、寝る前なんかにサクッと読まれてはいかがでしょう?
原作を読んだらラーメンズのこちらのコントもどうぞ。
ワニが這いつくばったような形の島で暮らす女の子は、願いを叶えてくれるという老婆に「魚になりたい」と願います。
ふわふわとした文章はまるで水泡の中にいるようで童話的です。
比喩がまた繊細で曖昧で美しい。ピンとくる例えというよりも、「きっとこの世界ではそうなんだ」と思わされます。
独特の恋愛観を持つ女の子と、曖昧な暮らし、表紙のイラストのように淡く夢のようなお話の、
まさにたたき割られるような、胸がぎゅっとなるラストに衝撃です。
このラストのために何度も読みたい。ぎゅっ。
あんどう蒼さんはブログ超・乙女改革でめちゃくちゃ面白い記事を書いておられる方です。
凸から凹へ性転換手術の記録、なぜ!?という所に陰毛がある時ってあるよね記事「ティム毛放浪記」や最近ではリカちゃん人形でマジで遊び尽くす「リカさんシリーズ」などなど少々過激で大爆笑なブログを続けているあんどう蒼さん。
その大爆笑記事にはさまれて連載されていた『私が夢見た「優」』は、自身の実話をもとにして書かれたノンフィクションです。
まさか下ネタを連発しているブログの著者とは思えない、死ぬほどきれいなお話です。
近年読んだ本で一番泣き尽くしたと思います。それがしかも、小さな世界のただただ純粋な愛のお話だというのに。
切なくて切なくて、苦しいほど愛おしい、あったかい気持ちになれます。
こちらの方面に興味のない方でも、純粋な愛情を探し求めている方はぜひ。
”男の気持ちはわからない。女の気持ちもわからない。それでも、愛は知っている。”
SFの巨匠カート・ヴォガネット・ジュニアの作品。
「タイタンの妖女」「スローターハウス5」と時空を駆け巡る壮大な展開が多い作者ですが、
本書は簡単に言うと『めっちゃお金持ちが貧しい人に献身的にほいほいお金をあげちゃう話』です。
時空を越えたり宇宙に行ったりトラルファマドール星人が出てきたりしないので、SFを期待して読むと物足りないかもしれません。
大富豪のローズウォーターは「ローズウォーター財団」を立ち上げ、電話をかけてくる貧乏人に
「なにかお力になれることは?」と言いながら、ひょいひょいお金をあげてしまいます。
政治家である父はそんな息子を憂い、妻はそんな夫を尊く思いながらもついていけずに倒れてしまいます。
キチガイと思われながらも圧倒的な親切を配り続けるローズウォーターさん、
まったりとした展開に「う〜ん」と読み進めていましたが最後の最後、ほんの数ページラストの逆転の逆転は読んだ瞬間ブワっと泣いてしまいました。
△▲クワイエットルームにようこそ / 松尾スズキ△▲△▲△▲△▲△▲
恋人と大喧嘩の末、ODをしてしまった主人公は閉鎖病棟に運び込まれます。
うっかり迷い込んでしまったつもりの主人公と妙に歩み寄ってくる閉鎖病棟の患者達。
拒食や過食、虚言や妄想、めちゃくちゃな登場人物たちのそれぞれの描写は重たいのですが、それが少しの笑いとともに読み進められます。「異常」と「正常」ってなんでしょう。
松尾スズキ本人がメガホンを取った映画版も面白いです(が、私は本を先に読んでしまったので本の方がはちゃめちゃだけどサッパリしてて好きです。)
蒼井優ちゃんがめちゃくちゃ細いのと、情けないクドカンが良いです。
△▲銀河鉄道の夜 / 宮沢賢治△▲△▲△▲△▲△▲
宮沢賢治は全部好きでそれはもう図書館で全集を片っ端から読んでいたのですが、
(いつか全集部屋に置きたいな・・・)
ここでは代表作で美しい銀河鉄道の夜を。
キラキラとした表現と、ジョバンニとカンパネルラの友情が本当に美しいです。
国語で習う「オツベルと象」が初体験となって「宮沢賢治ってなんか怖いしかなしい」と思ってしまう人も多々いる気がするのですが、
そんなことはありません。確かに怖いかもしれませんが怖い話はもっと怖く残酷で、しかし儚げで美しいのです。
宮沢賢治の小説は青空文庫でも読むことができます。短いものも多いので、寝る前なんかにサクッと読まれてはいかがでしょう?
原作を読んだらラーメンズのこちらのコントもどうぞ。
△▲泡をたたき割る人魚は / 片瀬チヲル△▲△▲△▲△▲△▲
ワニが這いつくばったような形の島で暮らす女の子は、願いを叶えてくれるという老婆に「魚になりたい」と願います。
ふわふわとした文章はまるで水泡の中にいるようで童話的です。
比喩がまた繊細で曖昧で美しい。ピンとくる例えというよりも、「きっとこの世界ではそうなんだ」と思わされます。
独特の恋愛観を持つ女の子と、曖昧な暮らし、表紙のイラストのように淡く夢のようなお話の、
まさにたたき割られるような、胸がぎゅっとなるラストに衝撃です。
このラストのために何度も読みたい。ぎゅっ。
△▲私が夢見た「優」 / あんどう蒼△▲△▲△▲△▲△▲
あんどう蒼さんはブログ超・乙女改革でめちゃくちゃ面白い記事を書いておられる方です。
凸から凹へ性転換手術の記録、なぜ!?という所に陰毛がある時ってあるよね記事「ティム毛放浪記」や最近ではリカちゃん人形でマジで遊び尽くす「リカさんシリーズ」などなど少々過激で大爆笑なブログを続けているあんどう蒼さん。
その大爆笑記事にはさまれて連載されていた『私が夢見た「優」』は、自身の実話をもとにして書かれたノンフィクションです。
まさか下ネタを連発しているブログの著者とは思えない、死ぬほどきれいなお話です。
近年読んだ本で一番泣き尽くしたと思います。それがしかも、小さな世界のただただ純粋な愛のお話だというのに。
切なくて切なくて、苦しいほど愛おしい、あったかい気持ちになれます。
こちらの方面に興味のない方でも、純粋な愛情を探し求めている方はぜひ。
”男の気持ちはわからない。女の気持ちもわからない。それでも、愛は知っている。”
△▲馬鹿姉妹 / 緑川伸一△▲△▲△▲△▲△▲
これは入れるか入れまいか悩んだ所です。
ミドリカワ書房というミュージシャンとして活動する緑川伸一が、「本当は小説家になりたかった」との念願叶って刊行された本書。
夫と息子と穏やかに暮らす園子へ急に姉から『...希望の光が今日も眩しいので、私は急がなくてはなりません』というメールが届きます。
心配になった園子が訪れると姉の態度はいつも通りながら、どうも宗教じみたものにハマってしまったよう・・・
という展開です。
ミュージシャン・ミドリカワ書房の過激さを求めて本書を読んだ方は肩を落としてしまうかもしれません。
しかし淡々としてほのかに「え?」と思わせつつサックリ終わるあっさりさが好きです。
次回作に期待と応援の意を込めておすすめさせていただきます。
もちろんミュージシャンのほうも。
・。+・゜★・。・☆・。+・゜・。・゜★・+。・.・。+・゜★・。・☆・。+・゜・。・゜★・+。・.
その2はだいぶ趣味に偏ってしまったな〜と思ったのですが
そもそもこの企画自体趣味1000%でした。
本に興味ない人にとっては「あ、ふ〜ん・・・(読まない)」
本好きな人には「は?この本推してこれは推さんのかい!!(ザラッと見してそして読まない)」
という誰も幸せにならない企画なんじゃないかと思い始めたのですが
私はたのしいので良しとします。(でもめっちゃ書くの大変でツライ)
ブックカバー展の方もよろしくお願いします!!!!
実物を見れていないのと、エゴサしてみてもちっとも出てこないので「もしや・・・夢・・・?」と思い始めている所です!
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